串田孫一「ひとり旅」
最近知り合った方からお勧めされた本。
古い本で図書館での蔵書の中にも見当たらなかったので古本で購入。
包みを開けた瞬間、味のあるデザインと色に惹かれた。
電子レンジの横に、「ひとり旅」とペルーの民芸品の置物と並べると、そこだけ、うっとりする空間になった。
串田孫一の旅の記録。
のびのびとした旅先でのスケッチと旅を回想した文章。
「ひとり旅」私も好きなので、共感できる文章にいくつか出会う。
「私の旅は寂しいものでなければならない。行く先々で心細くなるような、そういう旅を続けなければならない。そして旅が終わっても、適度の心細さがいつまでも私の周囲にひろがり漂っているように。」
「紅葉も、落葉も、定められた営みを厳然と行っているために美しい。」
「人に案内される旅は御免を蒙る。人を案内する旅もお断りしたい。行きたいところへ行けなければ旅にはならない。同じように、お膳立てのすっかり出来ている旅も、私の旅ではない。」
あ〜ひとり旅へ行きたい。