Audible 『正欲 朝井リョウ』
小学生の不登校児とその両親が登場する。自分の経験と重なり、共感、反省、不安など色々な感情が湧いてくる。
通常ルートから外れた、社会のバグとされる人々の目線で書かれた小説。
ハッとする言葉に出会った。以下。聴き逃し部分もあるので、正確でなないけれど。
「マジョリティは何かしら信念がある集団ではないのだと感じる。
マジョリティに生まれ落ちたゆえ、自分自身と向き合う機会は少なく、ただ自分がマジョリティということが唯一のアイデンティティとなる。
特に信念がない人ほど自分が正しいと思う形に他人を正そうとする。」
これは、正に、不登校の子どもと出会う前の自分。
完全におめでたい人だ。
自分がマジョリティであることに気づきもせず、信念がないまま、不登校の子供を無理矢理学校に行かせようと奮闘していた。
今も信念があるとは言えないけれど、通常ルートから外れた今、マジョリティであることが唯一のアイデンティティという状態からは離れられた気がする。
つい最近まで、自分もそうだったくせに、マジョリティが唯一のアイデンティティの人、そして、それを誇りにして、優越感に浸っている人、ちょっと言葉を交わしただけで、敏感に察知してしまう。
マジョリティが唯一のアイデンティティではなくなった自分がちょっと誇り高い。
不登校の子供達に感謝。