素人の演奏会

ピアノの発表会に参加した。

ピアノを習い始めて約半年。決して上手ではないけれど、「新しい経験をしたい」欲求に従い参加してしまった。

結果は散々。緊張で手が震え、途中で一つの音を間違えたのをきっかけに頭の中が真っ白になって立ち往生。

我ながら情けない。

 

発表会はピアノだけでなく、ハープ、クラリネット、バイオリン、チェロ、独唱があり、中年以上の大人達が日頃の練習の成果を披露する。

中でも、80歳くらいのおばあちゃんが、少し華やいだ服を来て、ピアノを弾く姿は素敵だった。

不器用でも、つたなくても、年をとってもなお、人生を楽しもうとする前向きな姿、挑戦する姿勢に心を打たれる。

 

先生方の上手な演奏より、素人のつたない演奏がこんなに心に沁みるとは思わなかった。

多分、演奏に至った背景にあるものを勝手に想像してしまうからだろう。

仕事や家庭がつらいときでも、演奏をすることで癒されているのかなぁ。とか

練習時間を確保するために、工夫しているのだろうなぁ。とか

舞台に立つのに勇気が必要だっただろうなぁ。とか

 

素人の演奏会。演奏者の音楽だけでなく、背景を想像して味わう醍醐味がある。

人生の楽しみが一つ追加された気がする。