ブラインドランの練習会で、何度か伴走をさせてもらっているK氏。走りながら色々話をする。
K氏「目が見えなくなったのは脳に腫瘍ができたから。15年前くらいだったかな。腫瘍は取ったのだけど、今年の1月、脳に電流が流れすぎたらしく、私は目を覚まさなかった。驚いた家内が、救急車を呼び、また脳の緊急手術をした。あの時、夢の中では目を覚ましていて、そこは真っ暗だった。死ぬってこういうことかって、後から思ったんだよね。」
私「・・・(長い沈黙)何も言えないです。」
K氏「J-WALKで何も言えなくてって歌あったよね。大阪までコンサート見に行ったよ。」
明るく会話を続けるK氏。
何て力強いのだろう。
そして、日々を楽しむこと、1日1日を充実させることへの誠実さ、真剣さが圧倒的。
私が意識しないとできない、「今、ここに集中する」を死と対峙した経験のある人は当たり前にできるのかもしれない。
そこに、私は敬意をいだくのかもしれない。
K氏「3月に10kmマラソン大会に出場したいのだけど、一緒に走ってくれる?」
私「もちろん」
5月からブラインドランの練習会に参加してきて初オファー。
この日、別の方からフルマラソンを一緒に走って欲しいとのオファーがきた。
逆境を経験してもなお前向きに生きる人を私は応援したい。こんな自分でも誰かの役に立てることが嬉しい。
想像力を働かせながら、伴走のプロを目指したい。