素人の演奏会

ピアノの発表会に参加した。

ピアノを習い始めて約半年。決して上手ではないけれど、「新しい経験をしたい」欲求に従い参加してしまった。

結果は散々。緊張で手が震え、途中で一つの音を間違えたのをきっかけに頭の中が真っ白になって立ち往生。

我ながら情けない。

 

発表会はピアノだけでなく、ハープ、クラリネット、バイオリン、チェロ、独唱があり、中年以上の大人達が日頃の練習の成果を披露する。

中でも、80歳くらいのおばあちゃんが、少し華やいだ服を来て、ピアノを弾く姿は素敵だった。

不器用でも、つたなくても、年をとってもなお、人生を楽しもうとする前向きな姿、挑戦する姿勢に心を打たれる。

 

先生方の上手な演奏より、素人のつたない演奏がこんなに心に沁みるとは思わなかった。

多分、演奏に至った背景にあるものを勝手に想像してしまうからだろう。

仕事や家庭がつらいときでも、演奏をすることで癒されているのかなぁ。とか

練習時間を確保するために、工夫しているのだろうなぁ。とか

舞台に立つのに勇気が必要だっただろうなぁ。とか

 

素人の演奏会。演奏者の音楽だけでなく、背景を想像して味わう醍醐味がある。

人生の楽しみが一つ追加された気がする。

 

 

汚部屋脱出救世主本

私のお疲れサイン。

宅配で届いた段ボールが畳めない。

水回りが汚れてくる。

いるもの、捨てるものの判断ができなくて家の中が雑然としてくる。

→居心地の悪い家になる。

この悪循環をどこかで断ち切らなければと思いながらも、コンマリの本でテンションを上げる意欲もない。5月病続行中なのだ。

そんな中、Audible『喫茶おじさん 原田ひ香』が今の私の救世主になった。

1.5倍速で聞いても、問題ないわかりやすい内容、そして、おもしろくてスイスイ聴ける。

そしてなんと言っても、喫茶店の描写がよい。どの喫茶店も雰囲気やコーヒーやスウィーツのおいしさが伝わってくる。聴いているだけで、幸せな気持ちになる。

そして、聴き終わった後、わが家も喫茶のような居心地の良い空間にしたいと思った。

エンジン全開で、ダンボールを畳、シンクの水垢をふき、いらないものを処分する。

あ〜スッキリ。喫茶おじさんありがとう。

お気に入りのコーヒーを淹れよう。

 

高機能でなくてもよい

ぎやまんガラス。

江戸時代に作られたカットガラスのこと。

https://goto-man.com/faq/post-10535/

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豪農民家の浮田家。

写真では分かりずらいのだけれど、このガラスを通して見る外の風景はゆらいでいる。

現代のガラスと比べて、厚いし、割れやすいとのこと。機能的には、劣るところしかないぎやまんガラス。

しかし、人の手仕事が感じられる温かさと、素朴な美しさに惹かれてしまう。

私も、ぎやまんガラスのように、高機能な人間でなくてよいから、味があって、温かく、美しくありたい。

仕事で、自分のポンコツっぷりに嫌気がさしているからか、余計にそう感じるのかもしれない。

たまご味噌

Audible「カフネ 阿部暁子」

仕事で心が疲れ気味の、今の私にぴったりの小説だった。

不器用な大人たち、頑張りすぎの大人たちを肯定し、励まし、温かく包んでくれるような、ほっとさせてくれるような話だった。

心がカッチカチで、子供の寝顔を可愛いとすら思えなかったワンオペ育児中にカフネのような家事代行サービスに出会ってたらと妄想する。

当時、家事代行をお願いできなかった理由。

①そもそも、そのような発想ができるほど心にゆとりがなかった。

②もし思いついたとしても、新しい行動を起こすエネルギーがなかった。

③家事くらいできなくてどうする。という思い込みや意地もあったと思う。

人生2周目であれば、もっとゆったり、色々な仕組みを活用しながら子育てができたかもしれない。

過ぎてしまった時間はしょうがない。今はただ、引きこもりの子供達との関係を、育み積み重ねながら待つ。

 

それにしても、カフネの中の料理の描写が本当においしそう。

何度も登場してきた卵味噌。以下のレシピで作ってみた。素朴で美味。ご飯何杯でもいけちゃいます。

https://cookpad.com/jp/recipes/19200639-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E9%85%92%E7%84%BC%E9%85%8E%E3%81%AE%E3%81%A4%E3%81%BE%E3%81%BF%E3%81%AB%E3%81%9F%E3%81%BE%E3%81%94%E5%91%B3%E5%99%8C

 

5月病

4月は自転車で通っていた新しい職場。

GW明け、そのエネルギーはなくなった。

職場へ行くだけで精一杯。苦しい。

朝起きることも辛い。完全に5月病だ。

4月は、新たな仕事に心が躍り、嫌なことも見えなくなっていたけれど、今は違う。

休暇の取れない環境、そりの合わない上司でヘトヘトだ。

何とかそんな自分を鼓舞したい思い、Audible『樺沢紫苑 感謝脳』を聴いた。

感謝する事の効果が、データに基づき示され、毎日感謝日記を書くことがオススメされていた。

今日感謝できること(仕事版)。

・研修生が自分の病気を打ち明けてくれた(いつも寡黙な研修生。心を開いてもらえた気がして嬉しかった)。

・他の先生が、自分の授業の準備を手伝ってくれた(準備の時間がなく困っていたから本当に助かった)。

・前の職場の同僚が、お土産を持って訪ねてくれた(いつも明るい同僚。今日もパワーをもらえた。)

(家庭版)

不登校の2人が私の作ったお昼ご飯を食べてくれていた。

・次女が散歩中、いつもよりたくさん話をしてくれた。

・長男が猫の自動給餌機の餌を補充してくれた。

 

何より、無事に金曜日を迎えられたことに感謝。這うように行った月曜日、金曜日まで毎日仕事へ行くことは無理だと思っていた。

書いているうちに何だか幸せな気持ちになってきた。自然に感謝を見つけれる、感謝のベテランになれるといいな

紙袋リユース

自称ミニマニストだけれど、その一方で、もったいない精神が染み付いている自分。

いただきものの、紐、ビン、包装紙、など捨てずに綺麗に整理していた母。そして、それが有効活用できる機会があると、ものすごく喜んでいた母。

その影響だと思う。

私の捨てられない2大巨頭

紙袋、ビン。

特に、いただきもののが入ってくる紙袋は、大抵、全く汚れていないし、シワもない。そして、見た目も美しいものが多い。

全く捨てられない。何年かため込むうちに、30枚程度になっていた。ふと、ある雑貨屋で紙袋をリユースしていたことを思い出した。

https://eleminist.com/article/377

早速、持って行くと、お店の方にとても喜んでもらえた。紙袋達がまた使ってもらえる機会があると思うと嬉しい。

捨てられないもの達の、自分の納得できる納め先、見つけていけるといいな。

ブラインドランナーの伴走が楽しくない理由

自分がやりたくて始めた、ブラインドランナーの伴走。

月1回の伴走会に参加するうちに、

70代男性に個人的に頼まれ、月2回、休日の朝伴走をしていたけれど、どうにもきつい。

ペースや歩幅を合わせて走ることの難易度が高いことに加え、話を聞くことがきつい。

話の内容は、自分の体調の事や、障害者に配慮がない社会への愚痴。

明らかに、私に励ましや、慰めを期待している内容。

私は、ペースを合わせるだけで、いっぱいいっぱいなのだけど、会話への返答もしなければいけない。

完全キャパ越えだ。楽しくない。

楽しくない理由①

私は、返答に気を遣わせてしまうような愚痴は言わないように自制をしている。つもり。

できてないにしても、そのような意識を持って会話をしている。つもり。

そのような、自分の勝手なルールに反し、平気で慰めや励ましを求めてくる人への対応は苦しいと感じてしまう。

楽しくない理由②

私は、障害者のことを、無意識に感動を与えてくれる存在と美化していた気がする。

普通の人間と分かり、期待外れだったと残念な気持ちになっている。

楽しくない理由を整理すると、完全に自分の考え方や思い込みによるものだったと気づく。

私は、マザーテレサでも神でもないことを再認識。

完全に自己満足のために伴走をしていたのだと再認識。

自分の未熟な心が成熟するまで、楽しくない自分の気持ちもないがしろにせず、

無理のない範囲で伴走を継続していけたらと思う。