過去に熱望した未来が今の日常だと気づく

ヘルシオホットクックでローストビーフを作って以来、低温調理にはまっている。

「いちばん親切でおいしい低温調理レシピ 脇雅世」を購入し、

https://www.sekaibunka.com/book/exec/cs/20322.html

ローストビーフローストポーク、ミートソース、ロゼチャーシューが私のリピートレシピになっている。

リピートレシピの条件が子育て真っ只中の五年前から変化していることに気がついた。

リピートレシピの条件

①子供達が喜んで食べてくれる

②手間がそれほどかからない

③ちょっとオシャレでワクワクする

③は最近になって追加された条件だと気がついた。子育て真っ只中の時は③を考えたり、取り込む余裕がなかった。

そして、五年前、私が熱望していたことを思い出してみた。

・1人でお風呂に入る。

・1人で眠る。

・誰にも邪魔されずに夜通し眠る。

・誰にも話しかけられない1人の時間をもつ。

今の日常はこの夢が全て叶っている。

五年前の私からすると夢のような生活が今の日常だと気づく。

長女に引き続き、長男、次女も不登校という計算外の出来事はあったものの、きっと、五年前の私が羨ましがるこの日常。ありがたい。

 

神言葉 学校は他の場所につながるためのツールとして活用してもらえばいい

長男は小4から不登校で引きこもり、今年中学生になる。

中学校の入学説明会へ行ってきた。皆、親子連れだが、もちろん長男は行けないので私1人で。

長男は校区外の学校を希望したので、知り合いの親がいないことがせめてもの救い。

校長の「あなたたちは、中学校まで教育を受ける義務があります」の言葉に早速ダメージを受け、説明会後は教頭先生から呼び止められた。

教育委員会から校区外入学の事情を一切聞いていないから教えて欲しいとのこと。

相談室で私は、「どこかの学校に在籍しなければいけないから、この学校を選択させてもらったけれど、直ぐには学校へ行ける状況ではない」と説明。

教頭先生からは、

「学校は、他の場所につながるためのツールとして活用してもらえばいい。色々な場所が出席の扱いとなるよう調整をしてますので、どこか社会と繋がれる場所ができるといいですね。給食費などの集金もひとまず止めておきます。急に来れることになっても欠席者の分で対応できますし」

神だと思った。

こんなに理解ある対応をしてもらったのは初めてだった。

家に帰って、

「先生が学校以外の選択肢もあるって言ってたよ。」と長男に報告。

長男の表情からは感情が読み取れなかったけど、学校へ行かなきゃのプレッシャーが少しでも軽くなってくれるといいな。

ユバル・ノラ・ハラリ氏が不登校を語るとしたら

Audible『人類の物語 ユバル・ノラ・ハラリ』

を聴いた。

人類の壮大な物語が子供向けに語られる。

絶滅したネアンデールタール人と私たちホモサピエンスの違いは、物語を信じることができたかどうか。ホモサピエンスは、物語を信じることができたから力を合わせることができた。

ハラリ氏の、わかりやすく、優しい言葉に癒された。

ハラリ氏だったら、不登校の子供達のことをどう言っただろうか。想像してみた。

・学校という物語を信じるようになったのは人類の歴史からするとごく最近のことなんだ。

・集団の中にいるのが好きな人もいれば1人でいるのが好きな人もいる。色々な人がいて当たり前なんだ。

石器時代であれば、今の集団が合わなければ別の集団に入る選択肢があったけれど、1つの物語で語られる現代は、他の選択肢が見つけにくいかもしれない。

・いずれは、学校という物語が終わり全然違う形で教育がされるようになるかもしれない。そもそも教育自体が物語で、教育の定義は時代によって変化するものなんだ。

・新しい物語を柔軟に作ることができるのは、人間とハチ・アリなどの社会性昆虫を分ける違いなんだ。

勝手にハラリ氏になった気分で想像してみた。

何だかちょっと気持ちが楽になった。

ビジネス書を読む理由

1月、樺沢紫苑の本を何冊か読んだ。

実践してよかった事の1つに、樺沢式TO DOリストがある。

これまでは、ひたすらやるべきことを羅列するTO DOリストを作っていたけれど、樺沢式にしてから、午前3つ、午後3つに絞って書くようになったので、優先する事が整理されるし、達成感も得やすい。

自分がビジネス書を読む理由を考えてみた。

・人に迷惑をかけずに定時に帰りたい。

・後ろ指刺されずに定時に帰りたい。

・社会貢献欲を満たしながら定時に帰りたい。

・何なら、定時前に仕事を終わらせ帰りたい。

なぜ、こんなに定時に帰りたいか考えてみた。

・仕事は人生の一部でしかない。必要以上に時間を割きたくない。

・自分をメンテナンスするための運動時間や考える時間と心の余裕が欲しい。

子供が生まれる前までは、『残業が美徳』の価値観だった自分。

育休復帰後は、6時の保育所の迎えに間に合わせるため残業ができなくなった。それでも『残業が美徳』の価値観は変わらず、残業ができない自分が後ろめたくて、無駄に頑張っているアピールをしていた気がする。(痛々しい)

長女不登校後『残業が美徳』の価値観は一気に崩れた。働き方を見直せなかった自分を反省した。働き方を見直すという発想さへ浮かばなかった自分を反省した。

時間と心の余裕があれば、休暇制度の活用、家事代行サービス、読書による効率の良い働き方の習得などにより、もっと子供達に余裕をもって接し、心配りができたのではないかと思う。

今更後悔しても取り返せないけれど、今からでも遅くない。

読書で、質を落とさず効率よく働く方法を学びながら定時に帰る余裕のある母を目指していきたい。

 

長男の変化

小4から不登校で現在小6の長男。

数ヶ月前から、月に数回外出するようになった。

今度は、「Ipadを見る時間を減らしたい。」とのこと。

不登校後、起きている時間のほとんどはIpadをしていた。

「本人にとって、それが楽なのであればそれでいい。」と思い、特に咎めもしなかった。

さて、私に何かできることはあるかな。我慢せずにIpadから離れるには・・。

ジグソーパズルを提案してみた。

「やってみる。」とのこと。

色々な絵のパズルを提案したけど、「何でもいい」とのこと。

自分の好きなパズルを選んだ方が楽しいのではと思ったけどお節介だったようだ。

自分の好みがわからないのか、興味がないのか、恥ずかしいのか理由はわからない。

ならば、とことん私の趣味で。

1つ目:100ピースのゴッホ「星月夜」

あっという間に仕上がったので、

2つ目:300ピースのムンク「叫び」

昔の私だったら、勉強や運動を強要していただろうな。

パズルが何の役に立つかはわからないけど、意味なんかなくていい。長男が、夢中になれて楽しめるものが何か見つかればいい。むしろ、見つからなくてもいいから、その時々、苦痛なく過ごせたらいい。

長男が笑顔で過ごせる日を夢見つつ。

次は、どのパズルを買おうとワクワクする母でした。

置かれた場所で咲けなくてもいい

私の職場では年1回、仕事の成果を上げた職員が、皆の前でその成果を発表する行事がある。

発表者の中にA君の姿があった。

A君は前の部署で、仕事が合わず仕事に出てこられなくなり、長期休暇をとっていた。その後他部署へ異動した。

A君の発表は素晴らしかった。発表の内容も素晴らしいのだけれど、何より、A君が生き生きと楽しみながら仕事に取組んできたことが伝わってきた。

人それぞれに輝ける場所がある。今の仕事はA君に合っていたのだろう。

そして、わが家の不登校の子供達を思った。

学校には行けないけれど、A君のように合う場所、合う環境があるのだろうな。今はまだ見つからないけれど。

随分前に「置かれた場所で咲きなさい」という本が流行っていたけれど、置かれた場所で咲けなくてもいい。人それぞれに合う場所はきっとあると勇気をもらえた出来事だった。

 

長男との山散歩

週末1人で走っている山を今日は長男と歩いた。長男は小4から引きこもりで現在小6。

数ヶ月前から少しずつ外に出るようになっていた。今回も、外で体を動かしたいとのことで。

長男のために何かしたくても、できる事がわからなかったから、自分からやりたい事を言ってくれるのは嬉しい。

昨日降った雪がキラキラと輝いていて美しい。

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引きこもりになってから、長男はほとんど話さなくなった。

歩いている間、長男との話題が見つからない。

何を話してよいか分からない。

2人黙々と歩く。

時々、それ違うトレイルランナーと挨拶を交わしながら。

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引きこもりになる前、何を話していたっけ。

それも思い出せない。

一生懸命話す幼い長男の姿は思い出せるのだけど、長男の話を聞いてあげた記憶がない。

そして長男はいつの間にか言葉を失ってしまった。過ぎた時を後悔しても仕方がない。

とりあえず、今日は、長男のために時間を使うことができ、タイミング良く綺麗な景色を見られて幸せだった。長男が、楽しかったか、気まずかったかは分からない。

そして、これから私ができることは、長男の求めに対応できるよう自分の心と体のコンディションを常に整えておくことかなと思った。